図7・9 SCRの電圧、電流特性
特性の一つであるターンオフ時間(逆電圧を加えてタ一ンオフさせる時、再び順方向に電圧を加えてもターンオフしない最少の時間間隔)は約1/10,000秒である。
SCRは小形、軽量で、電力損失が少、また、高速で動作し、その上制御が容易なため、インバータ(直流から交流への電力変換装置)や、コンバータのような弱点も持っているので通用に当っては、電圧、電流、温度等についての指定された限度を守るよう注意を払うことが必要である。
(a)温度が高くなるにしたがって逆阻止時(逆方向の電圧がかかっている時)の電流が増加すると共にある温度隈界を越えると、急速に順方向のブレークオーバ電圧が低下し、SCRとしての機能をも失ってしまう。
(b)ゲートに点弧信号が無い時に、ブレークオーバを起すような順方向の過大電圧が加わると破壊することがある。
(C)逆方向に過大な電圧を加えると、逆電流急増により全く使えなくなるまでに破壊される。
図7.10 SCRの構造
(6)GTO
GTOはGate Turn Off Thyristor(ゲートターンオフサイリスタ)の略で、その基本構造はサイリスタと同様にpnpnの4層より成っており、陽極、陰極、ゲ
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